自動車保険は2024〜2025年に大手各社が相次いで保険料を改定(値上げ)しました。2026年の更新タイミングで「保険料が上がった」と感じている方も多いはず。FP(ファイナンシャルプランナー)が、補償内容を落とさずに保険料を最適化する方法を解説します。
2024〜2025年の自動車保険料改定:何が変わったか
大手損保各社(東京海上・損保ジャパン・三井住友海上など)は2024〜2025年にかけて自動車保険料を平均5〜10%程度引き上げました。主な理由は以下の通りです。
- 修理費の高騰:半導体不足・輸入部品のコスト上昇で、車両修理費が大幅に上昇
- 人身事故の賠償額増加:交通事故の高額賠償判決が増加傾向
- 自然災害リスクの増大:台風・豪雨による車両損害件数の増加
今後も段階的な改定が続く可能性があるため、更新タイミングで複数社の見積もりを取ることが例年以上に重要です。
自動車保険の基本構造:必須と任意
| 種類 | 加入 | 補償内容 | 上限 |
|---|---|---|---|
| 自賠責保険 | 法律で強制 | 相手の人身被害のみ | 死亡3,000万円・傷害120万円 |
| 任意保険 | 任意(事実上必須) | 対人・対物・車両・自分のケガなど | 契約内容による(無制限も可) |
自賠責保険だけでは実際の事故賠償額をカバーできません。対人賠償が数億円規模になる事例もあり、任意保険(特に対人・対物無制限)は事実上必須です。
任意保険の主な補償項目と取捨選択の考え方
| 補償項目 | 内容 | 推奨度 |
|---|---|---|
| 対人賠償(無制限) | 相手への人身賠償。無制限が必須 | ⭐⭐⭐ 必須 |
| 対物賠償(無制限) | 相手の財物への賠償。無制限が必須 | ⭐⭐⭐ 必須 |
| 人身傷害補償 | 自分・同乗者のケガ。搭乗者傷害より有利 | ⭐⭐⭐ 強く推奨 |
| 車両保険 | 自分の車の損害。保険料への影響が大きい | ⭐⭐ 車の価値次第 |
| 弁護士費用特約 | もらい事故などで弁護士に依頼する費用をカバー | ⭐⭐ 推奨(年2,000円程度) |
| 個人賠償責任特約 | 日常生活の賠償事故(自転車事故など)にも対応 | ⭐⭐ 他で未加入なら推奨 |
保険料を下げる5つの方法
①ネット型(通販型)保険に切り替える
代理店手数料がないネット型(ソニー損保・イーデザイン損保・SBI損保など)は、同等の補償で代理店型より20〜40%安くなるケースがあります。補償内容を確認した上で乗り換えを検討しましょう。
②車両保険の免責金額を上げる
免責金額(自己負担額)を「0〜10万円型」から「10〜20万円型」に変えるだけで、保険料が年間1〜3万円下がることがあります。ある程度貯蓄がある方は高免責型が合理的です。
③走行距離区分を見直す
テレワーク定着で年間走行距離が減っている方は多いはず。走行距離区分(年間1万km以下・2万km以下など)を実態に合わせると保険料が下がります。
④車両保険を外す(車の価値が低い場合)
車の市場価値が50〜100万円以下になった場合、車両保険料(年間数万円)を払い続けるより「自己修理リスク」として持つ方が合理的なケースがあります。
⑤複数社の見積もりを毎年取る
自動車保険は毎年更新のため、前年と同じ会社で自動更新し続けると割高になることがあります。更新1〜2ヶ月前に一括見積もりサイトで比較する習慣をつけましょう。
等級制度と事故の影響
任意保険は1〜20等級で管理され、等級が上がるほど割引率が高くなります。事故を起こして保険を使うと翌年の等級が3〜4下がり、保険料が大幅に増加します。
小さな自損事故(10〜20万円程度)は「等級ダウンによる保険料増加の累計額」と比べて、自己負担した方が総額で安くなるケースが多いです。事故の規模に応じて保険を使うか自己負担するかを判断しましょう。
FPからの総まとめ
- 対人・対物は無制限が必須。人身傷害補償も強く推奨
- 2024〜2025年の値上げを機に、ネット型への乗り換えで節約できる可能性大
- 車の価値・走行距離・免責設定を実態に合わせて最適化する
- 小規模事故は等級ダウンコストと比較して自己負担も検討する
- 毎年更新時に複数社の見積もりを取る習慣をつける
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